“ママ振袖”は、お母様から娘さんへと受け継がれる特別な着物で、家族の絆を感じられる一生の宝物です。
次の世代へも美しく受け継ぐためには、着用後の適切なクリーニングや小物のケアが非常に重要です。
この記事では、大切なママ振袖を長持ちさせるための具体的なケア方法について詳しく解説します。
目次
1. 振袖のクリーニングの重要性
振袖は繊細な絹素材や高価な染色が施されているため、着用後は早めにクリーニングすることが大切です。
特に成人式(はたちのつどい)で一日中着用すると、汗やメイク、外出時の汚れなどが振袖に付着しやすく、時間が経つとこれらの汚れが生地に浸透してしまうことがあります。
汚れのチェックポイント
クリーニングに出す前には、振袖に付いた汚れをしっかりチェックすることが重要です。特に注意して見るべきポイントは次の通りです。
衿元(えりもと): メイクや皮脂、汗が付着しやすい箇所です。特にメイクは見えない場合もありますが、将来のシミや黄ばみの原因となるので、丁寧に確認しましょう。
袖口: 食べ物や外からの埃が袖口に付着しやすいので、食事の後は汚れていないかしっかり確認しましょう。
裾: 特に外を歩く機会が多い「はたちのつどい」では、裾が地面に触れて泥や埃が付くことがあります。見えにくいですが、丁寧にチェックしましょう。
振袖クリーニングの料金と期間
振袖のクリーニング料金は、通常15,000円から30,000円程度が相場です。また、シミ抜きや補修が必要な場合は、追加料金が発生することもあります。
防水加工や防カビ処理を希望する場合も、さらに費用がかかることがありますので、クリーニング前に見積もりを取っておくと安心です。
クリーニング期間は、通常2週間から1ヶ月ほどかかります。特に年末年始の「はたちのつどい」シーズンには混雑するため、早めに依頼することをおすすめします。
シミ抜きや補修の対応
振袖は、一度シミや破損が起きると修復が難しい素材です。クリーニングに出す際には、汚れやシミがどこにあるかを明確に伝えましょう。
また、日常の保管やメンテナンスで気付いた小さなほころびや糸のほつれも、クリーニング業者に相談することができます。定期的なメンテナンスによって、振袖の美しさを保ちましょう。
2. 振袖の保管方法
振袖を長く美しい状態で保つためには、クリーニング後の適切な保管が大切です。特に湿気や紫外線、害虫から保護することが必要です。
桐箪笥での保管がベスト
桐箪笥は、日本の伝統的な収納家具で、湿度を調整する特性があります。湿気を吸収し、乾燥しすぎることも防ぐため、振袖の保管には最適です。
桐箪笥を使用していない場合でも、振袖は必ずたとう紙(和紙)で包み、通気性を保つようにしましょう。これにより、振袖が湿気やカビから守られます。
桐箪笥がない場合の対策
桐箪笥を持っていない場合は、通気性の良い場所に振袖を保管することが重要です。プラスチック製のケースは湿気がこもりやすいため、できるだけ避けましょう。
木製のケースか、専用の和服収納袋に入れて保管し、乾燥剤や防虫剤を適切に使用することで湿気や虫害から振袖を守ることができます
。
日光や蛍光灯の影響を避ける
振袖は日光や蛍光灯の光に長時間さらされると、色が褪せてしまうことがあります。振袖を保管する場所は、直射日光が当たらない暗所が理想的です。
また、照明の下に長時間置くことも避け、できるだけ光の影響を受けないように注意しましょう。
防虫剤の使い方
防虫剤は必ず和服専用のものを使用し、振袖に直接触れないように注意します。たとう紙の外側に配置し、定期的に防虫剤を交換することが重要です。
また、異なる種類の防虫剤を一緒に使うと化学反応が起きてしまうことがあるため、同じ種類のものを使用しましょう。
3. 長襦袢(ながじゅばん)、肌襦袢(はだじゅばん)、足袋のケア
振袖の美しさを保つには、下に着用する長襦袢や肌襦袢、足袋のケアも忘れずに行う必要があります。これらは直接肌に触れるため、汚れや汗がたまりやすいです。
長襦袢(ながじゅばん)のケア
長襦袢は振袖の内側に着るもので、特に衿元や袖口が汚れやすい箇所です。着用後は早めにクリーニングに出すことが推奨されます。
絹素材の長襦袢は、振袖と同様に専門のクリーニング店でのケアが最適ですが、自宅で手洗いする場合は、絹に適した洗剤を使用し、軽く押し洗いして丁寧に乾かします。
肌襦袢(はだじゅばん)の洗濯
肌襦袢は汗を吸収し、着物が直接肌に触れるのを防ぐ役割を果たします。こちらは自宅で通常の洗濯が可能です。柔らかい洗剤を使用し、乾燥機を避けて自然乾燥させると良いでしょう。
足袋のケア
白い足袋は特に汚れが目立ちやすいアイテムです。着用後はすぐに洗濯し、清潔な状態を保つことが大切です。漂白剤を使用すると白さを維持できますが、素材にダメージを与えないよう、適量を守ることがポイントです。
足袋はサイズがぴったりのものを選ぶことで、足の疲れを軽減し、振袖姿も美しく映えます。
4. 小物のケアと保管
振袖には帯や帯締め、帯揚げといった小物が欠かせません。これらの小物も適切にケアし、保管することで次の着用時にも美しい状態を保てます。
帯の保管
帯は振袖の華やかさを引き立てる重要なアイテムですが、湿気や直射日光に弱いため、たとう紙に包んで保管します。折りたたんで長期間保管すると折れ跡が残ることがあるため、できるだけ平らに広げて保管するのが理想的です。
帯締めと帯揚げのケア足袋のケア
帯締めや帯揚げも、シワが付かないよう丁寧に畳んで保管しましょう。これらも和紙で包んで収納すると、湿気や汚れから守れます。また、定期的に点検して、シワや緩みがないか確認することが大切です。
草履とバッグのケア足袋のケア
草履は着用後、湿気を避けて陰干しし、汚れを布で拭き取ります。特に、草履の底が汚れている場合は、しっかりと清掃してから保管します。バッグも同様に、使用後は中を空にし、乾燥させてから柔らかい布で拭き取ります。
まとめ
将来、娘さんにママ振袖を着せてあげたいと考えている親にとって、振袖を美しく保つためのケアは非常に大切です。
成人式(はたちのつどい)での着用後、早めにクリーニングを行い、正しい保管方法を守ることで、振袖の美しさを次の世代へと受け継ぐことができます。
さらに、ママ振袖をより楽しむためのリメイク方法やコーディネートのアイデアも活用して、思い出を繋げていきましょう。詳しい情報は、こちらのページでご覧いただけますので、ぜひ参考にしてみてください。
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