袖にまつわる言葉
振袖には、良縁、御加護、厄除けなど幸せを思う気持ちが込められています
恋愛において袖を振ることは求愛のサインでもあったようで、相手に袖を振り、袖を振り返してもらえればOKのしるしだったとか。「振った」「振られた」の語源はここにあります。
このほかにも、袖にまつわる言葉には、人間関係を意味するものが多くみられます。
・袖にする
親しくしていた人を冷淡に扱うこと。
・袖を引く
人を誘ったり、そっと注意したりすること。
・袖にすがる
あわれみを請うこと。
・袖振り合うも多生の縁
道で人と袖を触れあうようなちょっとしたことでも、前世からの因縁によって起こるものだ。
・ない袖は振れぬ
いい返事をしたくても、実際に無いものはどうしようもないということ。転じて、お金を貸したくても財力がなければ貸せないという意味となった。
振袖には、良縁、御加護、厄除けなど幸せを思う気持ちが込められています。こうした文化背景を知っておくと、振袖姿が感慨深く映るでしょう。