ママ振袖派のお嬢さま、事前準備はおすみでしょうか?
はたちのつどい(成人式)をママ振袖で出席されると、ご家族との思い出が増える素晴らしいイベントとなります。
しかし、レンタル振袖や購入時には必要ない、事前準備が必要です。
このコラムでは、はたちのつどい(成人式)でママ振袖をお召しになるために必要な、事前準備の理由と4つのチェックポイントを紹介します。
あなたの思い描くママ振袖姿を実現するために、ぜひチェックしてください。
1.サイズの調整
お母様、おばあ様が大切に保管してくださっていたママ振袖を初めて見た瞬間に、
「一目ぼれして、はたちのつどい(成人式)に着ていきたいと強く思いました」
とおっしゃる方も多くおられます。
ママ振袖は、高品質で繊細な柄、華やかながらも控えめで絶妙なバランス感、どこをとっても魅力満載です。
しかし、残念ながらお母様がお召しになったときと同じ状態で、お嬢さまが身につけられることはあまりありません。
まず、サイズがお嬢さまに合っているかどうかを確認してください。
「え、振袖ってサイズがあるの?」 と、思われる方も多いですよね。
振袖にも、洋服と同じようにサイズが存在します。
振袖を購入する場合、基本的にオーダーメイドでその方の体型にピッタリ合うように仕立てられます。
ママ振袖は、お母様がお召しになったときに最も華麗に見えるようなサイズに仕立てられている、ということです。
したがって、お母様と体型がピッタリ同じでない場合には、ママ振袖とサイズが合わないということになります。
お母様とお嬢さまの体型が全く同じであることは珍しいので、基本的にサイズが合っていないと考えていただく方がよいかもしれません。
しかし、振袖は着付け時に折りこむおはしょりや、衿の返し方など、着付け方法によって若干の体型の違いはカバーできます。
着付けの方法によってカバーしきれないほどの体型の違いがある場合は、サイズ直しが必要です。
サイズ直しとは、仕立てられている振袖を一度ほどいて、お嬢さまの体形にあうように縫い直す作業です。
振袖の長さが足りない場合、振袖の縫い込み部分の内揚げに余裕があれば、内揚げ部分を引き出して長さを出せます。
内揚げに余裕がない、もしくは内揚げを引き出しても足りない場合は、着付けの際に見えない部分に足し布をして縫う方法もあります。
足し布をして長さを出すためには、生地を裁断する必要があるので、ご注意ください。
振袖が長い場合、縫い込み部分を多くして縫い直したり、裾を切ってサイズ直しすることが可能です。
生地を切ってしまうと元には戻らないので、ご家族で相談してから決められることをお勧めします。
裄丈も、振袖の着姿を大きく左右する大切なサイズです。
裄丈は、簡単に言うと腕の長さにあたります。
裄丈が短く、手のくるぶしが振袖の袖から出てしまうと野暮ったい印象になってしまいます。
裄丈も、縫い込み部分を調整することでサイズ直しが可能です。
ただし、注意していただきたいことは、柄合わせです。
裄丈のサイズ直しをすることによって、つながっていた柄がずれてしまうことがあります。
プロと相談し、柄の美しさを損なわないように調整してください。
また、サイズ直しをすることで裏地が足りなくなるケースもあるので、頭の片隅に覚えておいていただくと良いかと思います。
サイズ直しには、お時間がかかるので、早めに専門店で相談されることがお勧めです。
2.シミ・汚れのチェック
ママ振袖は、お母様やおばあ様がこまめにお手入れしてくださっていたご家族の宝物です。
振袖のお手入れは、洋服よりも手間がかかります。
年に数回広げて、風通し・虫干しをし、汚れやシミがないかチェックして、畳んでタンスに戻す作業が必要です。
それだけでも、晴れ舞台にふさわしいお衣装であると確信できます。
しかし、ママ振袖は、購入からおよそ20年以上経過している年代物です。
振袖に使われる正絹という生地は、繊細で湿気や虫に弱く、正しくお手入れされていても汚れやシミが出来てしまうことがあります。
ママ振袖の事前準備として、まず広げてハンガーにかけ、全体をくまなく観察してください。
ともに月日を経た証として、小さなシミや汚れを見つけてしまうこともあると思います。
忘れやすいのが、裏地のチェックです。
「裏は見えないから、問題ないでしょ。」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、振袖を着て動くと裏地が見える部分があります。
裏地は、差し色として振袖コーディネートとしても役立つ部分です。
動いた際に、裏地がシミだらけだともったいないので、しっかり確認することをお勧めします。
もし、汚れやシミがあっても、ママ振袖を諦めないでください。
専門のクリーニングをすれば、新品のように蘇る可能性もあるのです。
クリーニングには、着物丸洗いと洗い張りの2種類がございます。
着物丸洗いとは、振袖が仕立てられた状態のままドライクリーニングすることを指します。
軽い汚れやシミの場合は、着物丸洗いできれいになることが多いです。
洗い張りは、仕立てられていた振袖をすべてほどき、生地の状態で水洗いすることを指します。
ひどい汚れやシミも解消でき、その後再び縫い直す際にサイズ直しも可能です。
振袖に使われる正絹は、水に濡れると縮む特徴があります。
丸洗いでは、水ではなく石油系溶剤を使うため、仕立てられた状態のままクリーニングしても、生地が縮むことがありません。
料金も安く、およそ1ヵ月程度で仕上がるので、手軽にお試しいただけます。
洗い張りは、汗や雨などの水性の汚れ落としにメリットがあります。
再び仕立て直すことにより、縫い糸の劣化など全体的な風合いを蘇らせることが可能です。
裏地の汚れがひどくクリーニングしてもきれいにできないと予想される場合は、裏地だけ新しい生地で仕立て直すこともできます。
ただし、洗い張りと比べて、料金も時間もかかります。
どちらが、ご自分のママ振袖に適しているかどうか、専門店のプロと一緒に検討してみてはいかがでしょうか。
また、金彩の剥がれ等がある場合、同時にリメイクすることが可能です。
年代物の古臭さをまったく感じさせない代物に、生まれ変わりますよ。
3.小物コーディネートの組み合わせ
ママ振袖は、細やかで複雑な柄行で、見る者を魅了します。
しかし、現代の振袖とくらべると控えめな印象を受けることも多いです。
そのままでも充分素敵ですが、せっかくでしたらママ振袖をトレンドのコーディネートに格上げしてみませんか?
そのために重要になってくるのは、小物との合わせ方です。
振袖と小物の組み合わせは、無限の可能性が広がります。
コーディネート次第で、ご自分の理想のテイストに早変わりです。
その小物合わせが、振袖の最大の楽しみといっても過言ではありません。
ぜひ、小物コーディネートを事前準備として検討してみてください。
コーディネートの核となる、袋帯は柄が大きく多彩な配色のものをお選びいただくと、ぐんと今っぽさが上がります。
そして、帯結びはフリルが幾重にも重なっていたり、りぼんのようになっている華やかな結び方で飾ってみてはいかがでしょうか。
顔に近い場所にある、半衿と重ね衿は記念写真にも目に残りやすいアイテムです。
半衿は、金糸の刺繍がふんだんにあしらわれたものをお勧めします。
顔色が明るくなり、全体的なきらびやかさに目が奪われること間違いなしです。
重ね衿は、振袖の差し色となるような大胆な色をお選びいただいても、しっくりはまります。
着物の地と反対色を選んでいただいても、コーディネートのスパイス役となってくれます。
帯周りの帯揚げ・帯締めは、振袖と帯をなじませてくれるような色をお選びいただくのも一案です。
振袖と帯を引き立てる、名バイプレイヤーとなってくれます。
バッグは、エナメルのつるんとした光沢のあるアイテムを選ばれる方が近年増えています。
抜け感を作るためにも、洋服でも使えるような和洋折衷なバッグを探してみてもよいかもしれません。
草履は、歩いたときに意外と目立ちます。
鼻緒部分に刺繍があるとワンポイントとなって、オシャレ度アップです。
ご自分を表現するために小物を上手に使って、ママ振袖を自由に楽しんでください。
4.ママ振袖に似合うトレンドヘア
ヘアアレンジも、ママ振袖をより輝かせるためのカギとなります。
「髪型は第一印象の大部分を決める」
ということは、実体験として経験した方も多いのではないでしょうか。
髪型は、流行のアレンジを取り入れることをお勧めします。
検索や行きつけの美容師さんに相談したりして、事前準備してください。
近年人気が続いているのは、金箔アレンジです。
セットした髪型に金箔をあしらう、ゴージャス感あふれるアレンジとなっています。
水引ヘアアクセサリーも、おめでたい場にふさわしく、シニョンやポニーテールにも相性が良いです。
カラーリングにこだわってみるのも良いかもしれません。
髪の内側だけ色を変えるインナーカラーや、耳の周りの髪色を変えるイヤリングカラーは、アップにセットするとより華やぎます。
インナーカラーやイヤリングカラーは勇気が出ないという方は、裾だけ色を変える裾カラーはいかがでしょうか。
派手すぎることなく垢ぬけたいときに有効です。
ママ振袖の印象をより明るくするためにも、ヘアアレンジは自分らしく今風に挑戦してみてくださいね。
5. まとめ
チェック1.サイズは合っていますか?
チェック2. 汚れ・シミはありませんか?
チェック3.小物のコーディネートはお決まりですか?
チェック4. ヘアアレンジでトレンド感を演出しませんか?
ママ振袖をはたちのつどい(成人式)でお召しになるための、事前準備の理由とチェックリストを解説しました。
事前準備を整えて、一生に一度の晴れ姿をご家族の思い出が詰まったママ振袖で装ってくださいね。
まるやま・京彩グループ
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