華やかな振袖ですが、TPOに合わせた着こなしやマナーを意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事を読めば、振袖の種類や着付けの基本、髪型、小物選びまであらゆる疑問が解決!振袖のマナーに迷うことなく、自信を持って美しく着こなせるようになりましょう。
目次 [非表示]
1. 振袖の種類と特徴
振袖は、未婚女性の第一礼装であり、袖の長さによって種類が分けられます。それぞれの振袖の特徴を理解することで、TPOに合わせた着こなしができます。
1.1 成人式で着る振袖
成人式で着用される振袖は、華やかで豪華なものが多く、人生の門出を祝うにふさわしい装いです。古典柄から現代的なデザインまで、多様な種類があります。
特に人気の高い柄は、古典柄では「御所車」「松竹梅」「鶴亀」など。現代柄では「薔薇」「蝶」「桜」などが人気です。また、金駒刺繍や絞り染めなど、技法も多岐に渡ります。
最近では、レトロモダンな雰囲気の振袖も人気を集めています。お母様や祖母の振袖を現代風にアレンジする「ママ振袖」も注目されています。
1.2 結婚式で着る振袖
結婚式では、花嫁より目立たないよう、落ち着いた色合いの振袖を選びましょう。
黒、紺、深緑などが適しており、刺繍や金箔は控えめにするのがマナーです。友人の結婚式なら華やかな色柄でもOKですが、親族として参列する場合は上品なデザインが望ましいです。
避けるべき柄は、白地や弔事を連想させる黒一色、また「鷹」や「虎」など殺生をイメージさせるものです。
1.3 卒業式で着る振袖
卒業式では、振袖に袴を合わせるスタイルが定番です。
赤い振袖に紺の袴、緑の振袖にエンジ色の袴など、コントラストを活かした組み合わせが人気。
淡い色の振袖に濃い色の袴を合わせると、上品な印象になります。草履やブーツを履く場合は袴の丈に注意し、最近流行のレースや刺繍入りの袴も選択肢に入れてみましょう。
1.4 お茶会で着る振袖
お茶会では、振袖や帯の格を考慮することが大切です。
格式の高いお茶会では落ち着いた色柄の振袖を、カジュアルなお茶会なら華やかなデザインもOK。
袱紗や扇子などの持ち物にも気を配り、立ち居振る舞いにも注意しましょう。相手に失礼のないよう、品よく振袖を着こなすことが大切です。
2. 振袖の着こなしマナー 基本編
振袖を着こなす上で、基本的なマナーを理解することは非常に重要です。美しい着姿は、正しい着付けと適切な小物使いから生まれます。ここでは、着付けの基本から髪型、小物選びまで、振袖を着こなすための基本的なマナーを詳しく解説します。
2.1 着付けの基本
着付けは振袖の美しさを左右する重要な要素です。長襦袢、振袖、帯の順に着付けていきます。それぞれの着方の手順をしっかりと確認しましょう。
- 長襦袢の着方
- 振袖の着方
- 帯の結び方
長襦袢は、振袖の汚れを防ぎ、滑りを良くする役割があります。衣紋を抜き、衿合わせを美しく整えることがポイントです。半衿は、長襦袢の衿に縫い付けるか、専用のクリップで留めます。半衿の色や柄で全体の印象も変わりますので、着物や帯とのコーディネートを考えながら選びましょう。
振袖は、長襦袢の上に着ます。おはしょりの長さを調整し、裾が地面につかないように注意します。衿合わせは、左右対称になるように整え、伊達衿を添えます。伊達衿は、重ね衿とも呼ばれ、華やかさをプラスする効果があります。
帯結びは、振袖姿の大きなポイントです。代表的な結び方として、文庫結び、蝶結び、立て矢結びなどがあります。それぞれの結び方に特徴があり、TPOに合わせて選びます。帯揚げや帯締めなどの小物も、帯結びを引き立てる重要なアイテムです。
2.2 髪型と髪飾り
髪型と髪飾りは、振袖の印象を大きく左右する重要なポイントです。
振袖に合う髪型としては、夜会巻きやシニヨンなどの上品なアップスタイルが定番ですが、近年では編み込みやカールを取り入れたダウンスタイルも人気があります。
髪の長さや顔の形に合わせ、自分に似合うスタイルを選びましょう。髪飾りは、かんざしやつまみ細工、造花などさまざまな種類があり、着物や帯の色・柄とのバランスを考えて選ぶと統一感が生まれます。
髪型と髪飾りを上手にコーディネートし、振袖姿をより美しく引き立てましょう。
2.3 小物使いでワンランクアップ
振袖姿を引き立てる小物は、全体のコーディネートを考える上で重要な要素です。バッグ、草履、ショールなどを適切に選び、ワンランク上の着こなしを目指しましょう。
- バッグの選び方
- 草履の選び方
- ショールの選び方
振袖に合わせるバッグは、フォーマルな場面では、金銀の糸で刺繍が施された華やかなバッグがおすすめです。カジュアルな場面では、布製のバッグなど、着物や帯とのコーディネートに合わせて選びます。大きさは、最低限の荷物が入るものを選びましょう。
草履は、着物や帯の色に合わせて選びます。フォーマルな場面では、金銀の鼻緒の草履がおすすめです。カジュアルな場面では、布製の鼻緒の草履など、着物や帯とのコーディネートに合わせて選びます。かかとの高さは、歩きやすさを考慮して選びましょう。
ショールは、防寒だけでなく、コーディネートのアクセントにもなります。素材や色、柄など、着物や帯とのバランスを考えながら選びましょう。ファーショールは、華やかさをプラスする効果があります。季節や気温に合わせて、適切な素材のショールを選びましょう。
3. シーン別 振袖の着こなしとマナー
TPOに合わせた振袖の着こなしとマナーを理解することで、より一層美しく、そして自信を持って振袖を着こなすことができます。それぞれのシーンにふさわしい装いを心がけましょう。
3.1 成人式での振袖マナー
人生の節目となる成人式。マナーを守って、思い出に残る一日にしましょう。
- 振袖選び
- 立ち居振る舞い
- 写真撮影
成人式では、華やかな振袖が一般的です。古典柄や現代柄など、自分の好みに合った振袖を選びましょう。
最近では、レトロモダンな振袖も人気です。小物も華やかなものを選び、お祝いの席にふさわしい装いを心がけましょう。
式典中は、静かに着席し、周りの人に迷惑をかけないようにしましょう。写真撮影の際も、順番を守り、スムーズな進行に協力しましょう。また、食事会などがある場合は、上品な立ち居振る舞いを心がけましょう。
一生の思い出となる成人式の写真撮影。事前にポーズや表情を練習しておくと、より素敵な写真に仕上がります。家族や友人との写真撮影も忘れずに。
3.2 結婚式参列の振袖マナー
結婚式は、新郎新婦にとって特別な日。お祝いの気持ちを込めて、華やかでありながらも、花嫁より目立たないよう配慮した振袖選びを心がけましょう。
- NGな振袖の色・柄
- アクセサリー
白や黒など、花嫁の衣装と被る色は避けましょう。「黒引き振袖」も避けるべきです。また、殺生を連想させる動物の皮や毛皮、ファーをあしらったものは避けましょう。おめでたい席にふさわしくない柄も避けるべきです。例えば、弔事を連想させる柄は避け、華やかな吉祥文様を選ぶと良いでしょう。
パールや華やかなアクセサリーで、お祝いの席にふさわしい装いを。ただし、花嫁よりも目立つような派手すぎるアクセサリーは避けましょう。
3.3卒業式での振袖マナー
学生生活最後の晴れ舞台である卒業式。袴と合わせて、思い出に残る一日を過ごしましょう。
- 袴の選び方
- ブーツの着用
- 卒業式後の謝恩会
振袖の色や柄に合わせて、袴の色を選びましょう。定番の紺や緑の他に、近年ではエンジやパステルカラーなども人気です。素材も、馬乗り袴やスカートタイプの行灯袴など、様々な種類があります。自分の好みに合った袴を選びましょう。
袴にブーツを合わせる場合は、丈の短いブーツを選び、袴からブーツが見えないように注意しましょう。また、卒業式という場にふさわしい、落ち着いたデザインのブーツを選びましょう。
卒業式後に行われる謝恩会では、華やかなストールやショールを羽織るのがおすすめです。会場の雰囲気に合わせて、振袖姿のまま参加するか、ドレスに着替えるかを選択しましょう。
3.4 お茶会での振袖マナー
お茶会は、日本の伝統文化に触れることができる貴重な機会。格式を重んじ、落ち着いた雰囲気に合った振袖選びと作法を心がけましょう。
一般的には、訪問着や付け下げ、色無地などが適しています。振袖の場合は、華やかすぎない古典柄を選び、帯は袋帯を合わせるのがおすすめです。
- 持ち物
- 作法
お茶会には、懐紙、袱紗、扇子などの必需品を忘れずに持参しましょう。また、お菓子をいただく際に出される菓子切り楊枝も必要です。これらの持ち物は、数寄屋袋に入れて持ち歩きましょう。
お茶席での作法は、流派によって異なる場合がありますが、基本的な作法を身につけておきましょう。正座の姿勢、お茶碗の持ち方、お菓子のいただき方など、事前に確認しておくと安心です。お茶をいただく際は、亭主へのお礼を忘れずに。
5. まとめ
この記事では、振袖の種類や着こなし、シーン別のマナーについて解説しました。振袖は成人式だけでなく、結婚式や卒業式、お茶会など幅広い場面で着用できます。
TPOに合わせた振袖選びや小物のコーディネートを意識することで、より美しく装えます。
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