「自分に似合う振袖を、どうやって選んだらいいか分からない」
振袖選びにいらっしゃったお嬢さまから、毎年耳にするお言葉です。
着慣れない振袖、ご自分に似合うものが分からないことは決して恥ずかしいことではありません。
このコラムは、振袖選びで後悔したくない方に向けて、自分に似合う振袖の選び方を紹介いたします。
身長や体型、肌タイプ別に似合う振袖や、振袖選びにおすすめの時期の解説です。
先輩方の失敗談からも学び、自分にピッタリくる運命の一着を見つけてください。
目次
1.身長や体型にあった選び方
身長や体型は、振袖選びの重要な要素です。
ご自身の体型を活かす振袖をお選びになれば、スタイルアップして見えることもあります。
反対に、体型のウィークポイントを際立たせる振袖を選んでしまうこともあり得るので注意が必要です。
高身長の方
身長が高い方におすすめしたいのは、柄にインパクトのある振袖です。
身長の高い方が、一番に着こなせると言っても過言ではありません。
振袖は、最長の長さに合わせてデザインされています。
低身長の方は、仕立てあがったレンタル振袖の場合、帯の下に隠れる柄が多くなってしまうのです。
背の高い方は、振袖の柄をたくさん見せることができます。
振袖の良さを、余すことなく見せるのは高身長の方の特権です。
例えば、大きな花柄が印象的な振袖は、身長の高い方が着るとスタイリッシュになります。
同じものを、低身長の方がお召しになると、柄のインパクトに負けて振袖に着られているようなイメージになりかねません。
総柄の振袖は、高身長の方が着ると派手になりすぎず、すっきりとお召しになれます。
低身長の方が総柄の振袖をお召しになると、振袖が主役のような印象になってしまう可能性があります。
また、濃い色の地色やコントラストの強い柄が入っている振袖も、高身長の方におすすめです。
例えば、黒地の振袖はいかがでしょうか。
濃い色の振袖は、余白部分が多い方がバランスよく着こなせます。
クールな雰囲気になり、身長の高い方の魅力が活かされるスタイルとなるのです。
薄い色合いの振袖をご希望の場合は、柄に濃い色味が使われている振袖をおすすめします。
柄の色が差し色となり、コントラストがメリハリのあるコーディネートになるので、お試しください。
低身長の方
身長の低い方におすすめしたいのは、柄の細かい振袖です。
小さな柄が全体に広がっている、可愛らしい振袖がお似合いになります。
低身長の方の可憐な雰囲気を、より引き立ててくれること間違いありません。
例えば、色とりどりの小さな花がちりばめられている古典柄の振袖はいかがでしょうか。
日本人女性の奥ゆかしさを体現するようなお姿に、目を惹きつけられます。
高身長の方は、小さな花柄の振袖ですとデザインによっては寂しい印象になってしまうかもしれません。
人気のパステルカラーの振袖も、身長の低い方によくお似合いになります。
ふんわりとしたガーリーなイメージで、可憐な振袖姿です。
体を大きく見せる効果のある淡い色味は、低身長の方だからこそ着こなせるといっても過言ではありません。
高身長の方がパステルカラーの振袖をお召しになると、ぼやけた印象になってしまう可能性があります。
細身な体型の方
細身な体型の方におすすめしたいのは、地の色が白系やピンクの振袖です。
柔らかい色合いで、上品な振袖がお似合いになります。
白系やピンクの振袖は、毎年人気が高いです。
しかし、膨張色であることから、お召しになることを断念する方も少なくありません。
その点、細身の方は体が大きく見えてしまうことを気にせず、お選びになれます。
ボリューム感のある柄の振袖も、お似合いになります。
豪華な絞りの振袖はいかがでしょうか。
たっぷりとした絞りは、くどい印象を与えてしまう恐れがあり着る人を選ぶ柄ですが、細身の方はバランスよくお召しになれます。
上半身に柄がたくさんはいった振袖も、華やかに着こなすことが可能です。
ふくよかな体型の方
ふくよかな方は、もっとも振袖が似合う体型だと言われています。
立体的に作られている洋服と違い、着物は直線的です。
直線的な振袖を立体的な人間の体に着付けていくので、当然しわができてしまいます。
ふくよかな体型の方は、振袖にしわができにくく、美しい着姿になるのです。
基本的にどんなデザインも、凛とした振袖姿になります。
もし、できるだけスリムに見せたいというご希望があれば、淡い色合いの振袖は避けた方がベターです。
濃い色合いの振袖をふくよかな方がお召しになると、洗練された印象になります。
さらに、斜めに流れるようなデザインで、魅力がより輝くこと間違いなしです。
2.肌タイプ別の選び方
肌タイプはパーソナルカラーとも呼ばれ、振袖選びに大切です。
今回は「4つの肌タイプ」に分けて、お似合いになる振袖を解説いたします。
・イエベ春
・ブルべ夏
・イエベ秋
・ブルべ冬
イエベは黄色味が強いイエローベース、ブルべは青味が強いブルーベースの肌タイプです。
ご自分がどの肌タイプであるかは、専門のサロンで診断してもらえます。
インターネットでも簡易的に診断できますので、お試しください。
イエベ春の方
イエベ春の方は、瞳と髪の色が薄く、明るい肌色が特徴に挙げられます。
ふんわりと可愛らしい、春の花のような印象をお持ちです。
イエベ春の方は、暖色系で鮮やかな色の振袖がお似合いになります。
くすみのないクリアな黄色やオレンジの振袖はいかがでしょうか。
小物や柄に黄緑色を取り入れると、イエベ春の方のフレッシュさが活かされます。
ブルべ夏の方
ブルべ夏の方は、青みがかった明るい肌で、ソフトブラックな瞳と髪が特徴に挙げられます。
涼し気で、爽やかな雰囲気をお持ちです。
ブルべ夏の方には、あじさいのような明るい紫の振袖をおすすめします。
くすみのある紫の振袖に、ネイビーの小物を取り入れてコーディネートしてみてください。
ブルべ夏の方の上品さがより引き立てられる振袖姿になります。
イエベ秋の方
イエベ秋の方は、濃い肌色に、茶色がかった瞳と髪が特徴に挙げられます。
知的で落ち着いた雰囲気をお持ちです。
イエベ秋の方は、こっくりとしたモスグリーンの振袖はいかがでしょうか。
金色の帯とコーディネートすることで、高級感のある振袖姿になります。
イエベ秋の方の大人っぽい印象を格上げする、緑の振袖をお試しください。
ブルべ冬の方
ブルべ冬の方は、透明感のある肌に、黒い瞳と髪が特徴に挙げられます。
クールで都会的な雰囲気をお持ちです。
ブルべ冬の方は、黒色の振袖がお似合いになられます。
メリハリのある配色を着こなされるので、白や赤の柄があしらわれたモードなスタイルはいかがでしょうか。
黒色の振袖で、ブルべ冬の方のかっこよさを存分に発揮してください。
3.振袖選びにおすすめの時期
振袖を選ぶ時期も、後悔しない選択のために考慮に入れてください。
なぜなら、時期によって選べる振袖の数が変わってくるからです。
最もおすすめな時期は、高校3年生の1月から3月です。
はたちのつどい(成人式)の二年も前ですが、もう振袖選びは始まっています。
1月上旬のはたちのつどい(成人式)が終わってしばらくたつと、クリーニングされた振袖がレンタル振袖店に戻ってきます。
この時期が一番選べる振袖の数が多く、じっくりと自分に似合う振袖を吟味できるタイミングと言っても過言ではありません。
はたちのつどい(成人式)の1年半前にあたる、大学一年生の夏もおすすめです。
新作が発表される店舗も多く、最新のスタイルをお選びになれる可能性があります。
時間的にも気持ち的にも余裕を持って、振袖選びができるタイミングですね。
はたちのつどい(成人式)の半年を切ると、選べる振袖が少なくなってしまいます。
自分のお好みの振袖がレンタルできず悔いが残ることのないように、振袖選びの時期にご注意ください。
4.振袖選びの失敗談
先輩方が経験された失敗談を紹介いたします。
失敗は成功の母です。
先輩方の貴重なご意見から学び、後悔しない振袖選びを実現してください。
試着しないで振袖を選んだ
私は、振袖にあまりお金をかけたくありませんでした。
ネットで格安の振袖レンタルのセットを見つけ、試着することなく決めてしまったのです。
実際に届いた振袖は、想像していた色とまるで違いました。
その上、生地も安っぽく、試着してみるとまったく似合っていなかったのです。
安易な選択で、一生に一度の晴れの日を台無しにしてしまいました。
好きなデザインを優先してしまった
私は、やせ型で身長も低いのですが、大きな花柄の振袖に憧れていました。
前々からカタログを見て、レンタルする系統のデザインを決めてしまっていたのです。
実際に試着してみたら、小柄の私には大きな柄の振袖はあまり似合っていませんでした。
その時、専門店のスタッフの方が、遠回しに私に似合う小さな柄の振袖をすすめてくれたのです。
しかし、私は理想を曲げることができず、好みを優先して大きな柄の振袖を選びました。
はたちのつどい(成人式)から時が過ぎ、記念写真を見返すと後悔が胸をよぎります。
好みではなく、似合う振袖を選べばよかったです。
まとめ
・身長や体型は、振袖選びの重要な要素。
・身長が高い方におすすめしたいのは、柄にインパクトのある振袖。
・濃い地色やコントラストの強い柄が入っている振袖も、高身長の方にお似合いになる。
・身長の低い方におすすめしたいのは、柄が細かくパステルカラーの振袖。
・細身な体型の方におすすめしたいのは、地の色が白系やピンクでボリューム感のある柄の振袖。
・ふくよかな体型の方は、基本的にどんなデザインも、凛とした振袖姿に。
・スリムに見せたいのであれば、濃い地色や斜めに柄が入った振袖がおすすめ。
・肌タイプはパーソナルカラーとも呼ばれ、振袖選びに大切。
・イエベ春の方は、暖色系で鮮やかな色の振袖がお似合いになる。
・ブルべ夏の方には、あじさいのような明るい紫の振袖がおすすめ。
・イエベ秋の方は、こっくりとしたモスグリーンの振袖がしっくりくる。
・ブルべ冬の方は、黒色の振袖で魅力がより輝く。
・振袖を選ぶ時期も、後悔しない選択のために考慮に入れる。
・最もおすすめな時期は、高校3年生の1月から3月。
自分に似合う振袖選びの方法を解説いたしました。
身長や体型にあった選び方、肌タイプ別の選び方を参考に後悔しない振袖を選んでください。
振袖選びにおすすめの時期を外さず、先輩方の失敗談から学んで、素晴らしいはたちのつどい(成人式)が迎えられるよう準備をしてきましょう。