振袖選びは一生に一度の特別なイベントです。多くの方がはたちの集い(成人式)など、人生の節目に着るため、思い出深い一着を選びたいと考えるでしょう。
しかし、母娘で振袖の好みや意見が食い違うことも少なくありません。そんなとき、どうすればお互い納得のいく選び方ができるのでしょうか?
ここでは、母娘の意見の違いをうまく解消し、素敵な振袖を選ぶためのポイントを紹介します。
1. お互いの好みをリストアップして共有する
まず最初に、母娘それぞれの理想とする振袖のイメージをリストアップしてみましょう。
例えば、娘さんが「赤い色にシンプルな柄が好き」と考えている一方で、お母様は「伝統的な青に華やかな刺繍があるものが良い」と思っているかもしれません。
このリストには、色、柄、デザイン、素材、帯の結び方など、具体的な要素を書き出すと良いでしょう。そして、なぜその要素が好きなのかも考えてみます。例えば、娘さんが赤色を好む理由が「友人と一緒に写真を撮ったときに映えるから」なのか、「自分の個性を表現できるから」なのかなど、それぞれの選び方に影響を与える要素を探ってみることが重要です。
また、同様にお母様の好みも理解してみましょう。例えば、「家族の歴史を感じさせるから」といった理由で伝統的な柄を好むのか、「自分が若い頃に似たデザインを着たから」といった個人的な思い出からなのか、それぞれの意見に対する理解を深めることができます。
このリストアップ作業を通して、お互いの価値観や好みを具体的に知ることができます。さらに、振袖選びにおけるコミュニケーションを楽しむ時間にもなります。単にリストを作るだけでなく、どうしてその色やデザインに魅力を感じるのかを話し合うことで、振袖選びの楽しさや、それぞれが大切にしているものを共有することができるでしょう。
2. 好みの違いが生まれる背景を理解する
母娘で振袖の好みが違うのは、それぞれが振袖に対して持つ価値観や思い入れが異なるからです。娘さんは現代のトレンドや自分の個性を重視する傾向があります。友人との調和やSNS映えなど、今の時代ならではの視点で振袖を選びたいと感じるかもしれません。
一方、お母様は自分が経験してきた時代の価値観や家族の伝統を大切にしています。「自分の成人式のときはこうだった」という思い出や、「家族にとって大切な色や柄を選んでほしい」という気持ちがあることも多いでしょう。
例えば、お母様が「家族の伝統を重んじて振袖を選んでほしい」と願う一方で、娘さんが「友達と同じような現代風のデザインにしたい」と感じている場合があります。こうした背景を理解することで、それぞれが振袖に込めている価値観や思いが見えてきます。
特に、日本の伝統文化である振袖には、家族の歴史や地域の風習が影響することもあります。例えば、お母様が自分の母親から受け継いだ振袖を、娘さんにも着てもらいたいと願うことがあるでしょう。お互いの意見がどこから来ているのかを知ることで、単なるデザインの好み以上に振袖に込められた意味を理解できるようになります。
3. 両方の意見を取り入れたデザインを探す
意見が一致しない場合でも、お互いの好みを取り入れた振袖を見つけることは可能です。例えば、娘さんがシンプルなデザインを好むなら、振袖のベースカラーや柄を控えめにしつつ、お母様の意見を帯や小物に反映させる方法があります。
こうすることで、娘さんの個性を大切にしながら、お母様の伝統への想いも表現することができます。
具体的には、振袖の色や柄を調整することが効果的です。お母様が伝統的な青を希望し、娘さんが赤を好む場合には、中間の色である紫を選ぶなどの工夫ができます。また、柄についても、全体的にシンプルにしながら、部分的にお母様が好む華やかな刺繍を取り入れるなど、バランスをとることができます。
さらに、帯や帯締めなどのアクセサリーで双方の意見を取り入れるのも一つの方法です。例えば、振袖自体は娘さんの好みに合わせてシンプルにしつつ、帯にはお母様が望む伝統的な柄や色を取り入れることで、全体のコーディネートに調和をもたらすことができます。また、帯締めや帯揚げなどの小物にお母様の意見を反映させることで、娘さんの個性を損なわずに、伝統的な雰囲気を演出することも可能です。
最近では、オーダーメイドやセミオーダーで振袖を作ることも可能です。こうしたサービスを利用することで、母娘それぞれの意見を反映したオリジナルの振袖を作ることができます。例えば、娘さんの好きな色をベースに、お母様の希望する柄を部分的に取り入れるなど、自由な発想でデザインを考えることができます。オーダーメイドならではの独自性で、お互いにとって満足のいく一着を作り上げ、特別な思い出を形に残すことができるでしょう。
4.試着体験でイメージを具体化する
カタログや写真だけでは振袖の魅力を完全に理解することは難しいものです。実際に試着をしてみることで、振袖の色味や柄、着心地などを体感することができます。試着を通じて、自分の肌色に合う色や、実際に着たときの印象を確認することで、選び方に対する見方が変わることもあります。
例えば、写真で見たときには娘さんが好んでいたシンプルなデザインが、実際に着てみると物足りなく感じることがあります。また、お母様が希望する伝統的な柄が、実際に試着してみると意外にも華やかで似合っていることがわかる場合もあります。こうした体験を通じて、お互いの意見に対する理解が深まり、妥協点を見つけることが容易になるでしょう。
試着体験は、お互いにとって新しい発見の場でもあります。一緒に試着を楽しむことで、振袖選びそのものが思い出に残る特別な時間となります。どの振袖にするか悩む時間も、後から振り返ると楽しい思い出となるでしょう。また、試着を通じて、普段とは違う自分の姿を楽しむことができるため、母娘での振袖選びがより楽しい経験となります。
最終的には、お互いの意見を尊重しながら、振袖選び自体を楽しむことが大切です。
完璧な振袖を見つけることよりも、一緒に選ぶ過程を大事にすることで、母娘の絆がより深まる素晴らしい機会になるでしょう。どんな振袖を選んだとしても、一緒に過ごしたこの時間は一生の思い出になるはずです。
振袖選びは一生に一度の特別なイベント。意見が食い違うこともあるかもしれませんが、お互いの意見を尊重して楽しく選ぶことが一番大切です。
今回のポイントを参考に、素敵な振袖を見つけてくださいね。
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