ご自身が子供の頃に両親が用意してくれた振袖を、娘のはたちのつどい(成人式)で着てもらいたいと思ったことはありませんか。きっと、たくさんの思い出が詰まっていて大切にしてきたものだと思います。
娘に着てもらいたいと思っていても、もし振袖を気に入ってくれなかったらどうしよう…と不安に思うこともありますよね。また、はたちのつどい(成人式)は人生でたった一度のことですし、娘自身に好きに選んでもらいたいという気持ちもあると思います。
この記事では、ママ振袖を娘に着てもらいたいと考えている親御さんのお子様が、素敵なはたちのつどい(成人式)を迎えられるようにお手伝いをいたします。
1.ママ振袖は人気!その理由とは
ママ振袖とは、その名の通りお母さまが着用していた振袖のことで、近年では、ママ振袖の人気が高い傾向があります。
レンタル・購入するより比較的料金を抑えられるメリットもありますが、人気な理由は金額面だけではありません。
例えば、ママ振袖は「伝統的な美しさ」を受け継げる魅力があります。お母さま世代の振袖は値段も高価なものが多く、上質な振袖ばかりです。定番の古典柄を使ったものが多いので、時代に左右されることも少なくアレンジの幅が広いのも特徴です。
また、今の流行の振袖を着ると会場で被ってしまうことも少なくありません。お互いに気まずい想いをしてしまうこともありますし、着物が被らない、個性を演出できる良さもあります。
2.娘に着て欲しい…ママ振袖でおこりがちな悩みとは
娘のはたちのつどい(成人式)に合わせて、ずっとしまっていた振袖をタンスから出してきた人もいるのではないでしょうか。人によっては、何十年も触れずにいたものを出してくるからこそ、さまざまな悩みがおこりがちです。ママ振袖におこりがちな悩みについて、まずは詳しく説明していきたいと思います。
- シミや汚れが気になる
- 娘とサイズがあわない
- 古臭いデザインになる
- 合わせるヘアスタイルがわからない
詳しく説明していきたいと思います。
①シミや汚れが気になる
ママ振袖を箪笥や押し入れに保管していた期間により異なりますが、シミや汚れが残っているケースも少なくありません。
成人式直前に振袖の状態を確認してから分かることもあります。
例えば、汗ジミや食べこぼしのシミがついていることもあるかもしれません。
特に振袖の裾の部分は歩いているときに泥が跳ね、汚れていることもあります。
また、汚れこそなくても、タンスや押し入れの臭いがついていることもあります。
ただ、これらは全て着物のクリーニングで綺麗にできます。
ちょっとした汚れはもちろん、着られなくなってしまうような大きなシミがついている振袖も、丸洗いやしみ抜きをして汚れを取り除いていきます。
また、シミ抜きができない汚れには、上に柄を足して自然に見えるように仕上げることもできます。着物のクリーニング技術は進歩しているので、最新の技術を持って対応します。シミや汚れが原因で諦めているママ振袖があれば、一度クリーニングで状態を確認してみましょう!
②娘とサイズがあわない
お母様世代の振袖は、今の振袖よりも小柄に作られている傾向が多く、サイズが合わないと悩まれる親御さんやお子様も少なくありません。そもそも振袖は、サイズがぴったりのほうが、着姿が美しく仕上がります。
振袖のサイズが大きすぎると、床に擦っている状態になるので身動きしづらいですし、見栄えも良くありません。
逆にサイズが小さすぎると、おはしょりが出せなくなってしまうこともあります。
もし、お母様と娘さんの身長差があるときは、物理的に長さを足す必要が出てきます。
この場合は、サイズの調整の程度に合わせて一度振袖を解いて、仕立て直しを行うことで解決することができます。
着丈におはしょりを加え、身長と同じくらいの長さになるように調整していきます。裄の部分は、首から手首のくるぶし部分まで沿ったサイズを測ります。実際に娘さんに着ていただいてサイズを調整する必要があるので、事前にお子様と相談しておくといいでしょう。
③古臭いデザインになる
ママ振袖だと、どうしても流行と合わず古臭く見えてしまい、娘が浮いてしまうのではないか…と心配されるお母様も少なくありません。
確かに、時代による変化はありますが、振袖に合わせる小物を工夫するだけで印象を変えることが出来ます。
解決して振袖に合わせる小物は大きく変化し種類も豊富です。ママ振袖の時代は振袖に重きを置き、小物の飾りといえば「帯締め」だけなんてケースもありました。今は飾りの種類も増えていますし、つまみ細工やパールなど華やかな小物も出ています。
また、振袖に合わせる半衿が大きく変化した部分でもあり、写真を撮ったときに顔回りが明るく華やかに見えるようなデザインが増えています。小物のコーディネートは専門家に任せて、娘さんや振袖の雰囲気を考慮しながら決めていきましょう。また、振袖を着る娘さんが満足できるように、いろいろなコーディネートを考えます。
④合わせるヘアスタイルがわからない
はたちのつどい(成人式)で振袖と同じくらい迷うのが、ヘアスタイルではないでしょうか。黒髪のままにするのか、茶色にするのかのカラーはもちろん、髪の長さに合わせてヘアアレンジを加える必要があります。ママ振袖になると、どんなヘアアレンジがあうのかわかりにくいと離されるお母様も少なくありません。ヘアスタイルもそのときの時代に大きく左右される部分だと言えるでしょう。
解決方法としてヘアスタイルは、振袖のコーディネートと一緒にお任せしちゃいましょう。着物や小物はもちろん、娘さんの雰囲気や顔立ちによっても、より魅力的に見えるヘアスタイルが変わってきます。
最新のトレンドを抑えたヘアスタイルと、古典柄のママ振袖の相性もよくおしゃれに見せてくれます。合わせるヘアアクセサリーの種類も豊富ですし、全体のバランスを意識しつつ、おしゃれなヘアアクセサリーを選びましょう。
自分たちでヘアスタイルを仕上げるよりも、古さを感じないスタイルに仕上げてくれるので着物の良さを引き出してくれるでしょう。
3.ママ振袖を娘さんに着せるとき気をつけて欲しいこと
ママ振袖をはたちのつどい(成人式)で着てもらううえで、どんな注意点があるのでしょうか。特に、状態によっては見直しが必要になることもあるので、早めの行動が大切です。
ママ振袖を娘さんに着せるうえでの注意点を紹介します。
- 時間に余裕を持って行動する
- 娘の気持ちを尊重する
それぞれ説明していきたいと思います。
①時間に余裕を持って行動する
ママ振袖を着ると承諾してもらったら、早めの行動を心掛けるようにしましょう。リメイクや修復、クリーニングなどどんな作業が必要になるかわかりません。
実際に着てみたら、難しい理由が出て来てしまう可能性も考え、早めに行動するようにしましょう。時間に余裕を持って行動できれば、変更にも柔軟に対応できます。どんなコーディネートにするのか、ヘアスタイルにするのかしっかりと考える時間も出来ます。前撮りで振袖の写真を撮るのであれば猶更です。
時間に余裕を持って行動できるように、振袖の状態を確認しましょう。
②娘の気持ちを尊重する
どんなに素敵なママ振袖だとしても、はたちのつどい(成人式)の主役は娘さんです。もしかすると、すでに希望している振袖の色があるかもしれません。その場合、説得してでも着て欲しいと思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
大切なことは娘さんの気持ちを尊重してあげること。どうしてもママ振袖が嫌だと言われてしまったときは、他のタイミングで着られる機会もあるかもしれません。また、はたちのつどい(成人式)の本番で着る振袖と前撮りの振袖を変える人もいます。
そのため、写真だけでもママ振袖にしないか聞いてみてもいいと思います。祖父母もお招きして、一緒に写真を撮るのも素敵ですね。
娘さんが自信を持って大人の階段を登れるように、サポートしてあげるのを忘れないでくださいね。
4. まとめ
自分の振袖を娘に着て欲しいと話すお母様も少なくありません。ママ着物の需要も伸びていますし、実際に見てみると上質で美しい生地や刺繍がほどこされているものが多いので思わず見入ってしまうような振袖もあります。
ママ振袖は古臭いから…と思わずに、コーディネート次第でいろいろな着こなしもできます。小物の種類も増えているからこそ、今どきのトレンドも取り入れつつはたちのつどい(成人式)を特別な思い出にしてくださいね。